こんにちは、今回は省エネ住宅はお財布にもやさしくて健康になれるというテーマで
お話をさせて頂きます。
なぜいま、省エネ住宅の必要性が叫ばれているのでしょうか。
まず思い浮かぶのは地球温暖化とエネルギーの安定供給です。
温暖化の原因とされる温室効果ガスの大きな割合を占めるのが二酸化炭素(CO2)ですね。
エネルギーの大半は石油や石炭などの化石燃料を燃焼することによって得られています。
エネルギーの大量消費によりこのCO2濃度が上昇し、宇宙に放出されるはずの熱が
大気中に封じ込められる温室効果が進み、地球が温暖化しています。
地球温暖化のメカニズムをおさらいしてみましょう。
- 太陽からのエネルギーで地上が温まる
- 地上から放射される熱を温室効果ガス※が吸収・再放射して大気が温まる
- 温室効果ガスの濃度が上がると
- 温室効果がこれまでより強くなり、地上の温度が上昇する
これが地球温暖化となります
※主な温室効果ガスの種類として、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロンなどがあります
日本では昨今の取組より企業から出るCO2は減少傾向にありますが、
家庭から出るCO2は微増しているのが現状です。
そこで、住宅の大半を占める既存住宅の省エネ化に国としても
積極的に助成金などを増やし力をいれています。
省エネリフォームの効果について
木造住宅では夏場の2階は暑すぎる、冬場の1階は寒すぎるなど多くの方が実感されていると思います。
省エネリフォームの基本的な考え方は、外部からの熱や冷気を室内に入れない、
室内の暖房冷房効果を外に逃がさない事です。
冬の暖房時は熱の58%が窓などの開口部から流出し、夏の冷房時は熱の73%が窓などの開口部から入ります。
それ以外にも壁や屋根・床などからも熱が逃げたり入り込んだりしています。
窓や建物全体を断熱リフォームをした場合、今までよりも低いエネルギーで家全体の室温が調整でき、
そして部屋の上下の温度差も減少します。
温度差のムラが無くなり快適に過ごすことが期待され、更にランニングコストも下りお財布にも
優しいですね。
室内は暖かいのに廊下やトイレが寒いとヒートショックといって血圧が上下に大きく変動することによる
健康被害につながることも有ります。
ヒートショックによる死亡者数は交通事故よりも多いので無くさなければいけませんよね。
昔は扇風機を回して窓を開けていればある程度涼しくもなりましたが今は不用心ですし熱中症になってしまいます。
熱の出入りを減少させると今までよりも少ないエネルギーで家全体が快適になり値上げが続く電気代やガス代もコストダウンできます。
実際に省エネリフォームを実施した居住者の健康への影響をみてみましょう。
(調査:国土交通省スマートウエルネス住宅等推進調査事業2014)
省エネ住宅は
- ヒートショックの防止
- 高血圧症の防止
- 循環器疾患の予防
- 熱中症の予防
- 身体活動の活性化 などが改善されるといわれています。
下記の図1のように リフォームで断熱性能を改善した場合、最高血圧が低下しています。室温が低下すると、血圧は上がります。その影響は高齢になるほど大きくなります。
図1
下記の図2のように室温が18℃未満の住宅に住む人は、18℃以上の住宅に住む人に比べて健康診断結果に差が出ました。
図2
ヒートショックによる健康被害・室内温度による活動量の影響
図3
省エネリフォームとは
高断熱・高気密にする為に外壁面の断熱・屋根の断熱・窓玄関ドアなどの開口部の断熱・床下や
屋根裏などの断熱・キッチンやトイレ・給湯器など設備機器を省エネタイプへ取替・太陽光など
様々なその住宅にあったリフォームがあります。
次回は省エネリフォームの具体的な例をご紹介いたします。
冬は家全体が暖かく、部屋ごとの温度差が少ない。
断熱性の高い住まいなら、家族みんながより健康に、
より快適に過ごすことができ、
家全体のエネルギー消費もぐっと削減できるはずです。